セリフと心理と情景描写
- 雨
- 2019年2月10日
- 読了時間: 2分
更新日:2020年10月18日

何だか『部屋とYシャツと私』みたいなタイトルになってしまったが、個人的には単語を3つ並べたタイトルは好きである。リズムと言うか、語呂が良いと思わず声に出してみたくなるようなところが良い。それはさておき、今日はタイトルにある3つの要素をベースに、一次創作と二次創作の文章構成の違いについて書いていこうと思う。
一般的にセリフは「会話文」、心理・情景描写は「地の文」と呼ばれ、その二つによって小説が成り立っている。私の小説に関して言うと、一次と二次における文章構成の違いは「一次は情景描写が多め」で「二次はセリフと心理描写が中心」というふうになる。ただし、そういう傾向があるというだけで、必ずそうだというわけではない。
二次創作は書く側と読む側ですでに物語の設定(世界観)が共有されているので、説明的な文章をそれほど書く必要がない。パロ(またはパラレル)は別かな……私は数話しかパロを書いたことがないのでよくわからないが、細かい設定を決めず、説明的な文章が少なめでもとりあえず小説を書くことはできる。
推しCPのBL小説だと、二人が会話している場面や、お互いをどう思っているかという心情を読みたいという人がほとんどだと思う。私の中にそういう読者側の意識があるせいか、自分が書く小説に自然とそれが反映される。特に心理描写は、一次創作に比べ、しっかりと書いておきたいという気持ちが強い。
二次創作ではセリフや心理描写に重点を置いているが、どちらかと言えば、私は情景描写を書く方が好きだ。小説の出だしの文に迷った時は、自分の目で見た光景をそのまま書くことが多い。冬の朝とか、しんとした部屋とか、自分のいる空間を物語に落とし込むのが好きである。情景と人物の感情をリンクさせることができたらなおさら良い。
一次だとそういうことが好きなようにできるのだが、二次では控えめにしている。二次創作の小説を書き続けるうちに、地の文が多めの構成でも情景描写は少なめにして、それがポイントとなるような文章を意識するようになった。キャラクターに言わせたいセリフを書くよりも、こういう情景描写を書く方が今は楽しいと感じている。
一次では会話文が一つもない小説を書いたこともあるし、二次では会話文が数ページに渡って続くような小説を書いたこともある。二次では読者が読みたいものを考慮して書いている部分もあるが、基本的にどちらの小説も自分が書きたいように書いている。一次と二次を両方続けるのは大変だけれど、案外そのおかげでバランスが取れているのかもしれない。
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