動機
- 雨
- 2019年9月30日
- 読了時間: 3分
更新日:2020年10月18日

9月の最終日だというのに、昼間は夏のような暑さだった。マジで気候がイカれ過ぎだろ……とため息が出てしまう。それはさておき、今月は4作の小説を書くことができた。小説を書くペースとしては順調だったと言えるが、二次創作ばかりで一次創作の小説まで手が回っていない。この頃、頭に浮かぶのが二次のアイディアばかりなのだ。
ブログに関しても二次創作のことばかりで、一次創作への熱が段々下降してしまっている。今は「現ジャンルの小説100作」という目標のようなものがあるので、意識が二次創作へ向いてしまうのは仕方ないのかもしれない。この少しそわそわした気持ちが落ち着いたら、また創作意欲に変化が現れるだろうか。
ふと、本来自分が書きたいのはどちらなのだろうと考える。一次創作と二次創作で、文体はほぼ同じような感じだが、物語の内容は全く異なっている。どちらも「書きたいこと」に変わりはないと思う。しかし、「書く動機」みたいなものは違う気がする。
二次創作ではBL小説を書いているが、一次創作でBLを書きたいと思ったことはないに等しい。同性同士の恋愛をテーマにした一次創作の小説は二作のみで、短編というよりはSSに近い感じの話だ。どちらも片思いがテーマで、主人公は女性である。二次創作的な言い方をすれば、GLの部類に入るのだろうが、女性同士の恋愛に萌えを感じていたわけではなかった。
当時の自分は、一種の叙述トリックとして、主人公が好意を寄せる相手を男性だと読者に誤認させるような話が書きたかったのだと思う。もちろんただのカラクリ的な意味合いだけでなく、同性を好きになってしまったが故の切なさを書いてみたいとも思っていた。萌えと言うより、自分にとってイレギュラーなものに出会った時、登場人物がどんな行動をするのかということに重点を置いていた。
一次創作では恋人同士がイチャイチャするだけの小説なんてまず書かないし、興味もない。しかし、二次創作では何の違和感もなくそれが書けてしまう。「萌え」ってすごい。一次創作でも萌えを動機に創作している人はいるのかもしれないが(「こういうBLが好き!」みたいな)、私は違うので、二次創作とは特異な創作物だなと改めて思う。
よくよく考えてみると、私は「男性同士の恋愛がめちゃくちゃ好き」というわけではない。商業のBLはほとんど読んだことがないし、男性が二人いたとして、どちらが攻めか受けかを自動的に考えたりもしない。別の言い方をすれば「それにしか興味がないというわけではないが、好きなものの一つではある」という感じだ。
一次創作は私が精神に異常でもきたさない限り続けられるだろうが、二次創作は推しCPへの萌えが尽きればそれまでである。やっぱり、有限なものは楽しめるうちに楽しんでおいた方がいいのかもしれない。一次創作に対して後ろ髪を引かれるような思いはあるが、まだしばらくは二次創作に重点を置いて活動していくことになりそうである。
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