Lily
- 雨
- 2020年10月18日
- 読了時間: 3分

いきなりだが、数日前YouTubeにアップされたeillの『片っぽ』という曲を聴いて欲しい。エモい。何かもう全てがエモ過ぎる。特別な言葉を並べているわけでもないのに、物凄く心を持っていかれてしまった。MVの世界観もとても良かった。歌詞の内容から女性同士の恋愛だけを象徴しているわけではないだろうけど、たぶん、曲に添える映像描写としてあれ以上のものはないと思う。上から目線ですいません。
先日、久しぶりに書いた一次創作の主人公がセクシャルマイノリティの女性だったせいか、彼女の曲がとても印象に残った。私はGL、創作の世界で「百合」と呼ばれているジャンルにさほど興味はない。今回の新作を含め、自分でも三作だけそれらしい話を書いたことはあるが、女性同士の恋愛を扱った小説というものはほとんど読んだことがない。脳内を検索してようやく思い出せるのは、吉本ばななの『ハードボイルド/ハードラック』くらいである。
映画だともう少し数が増えて『バウンド』、『キャロル』、『お嬢さん』あたりが面白かったなという記憶がある。クライムやサスペンス、女性の生き方など恋愛以外の要素もしっかりとあって、三者三様、それぞれ魅力的な映画だ。特に『キャロル』で主演したケイト・ブランシェットの美しさは格別だった。彼女が演じたキャロルの、あの赤いルージュとネイルが今でも忘れられない。
好きな映画の話はさておき、今後、一次創作で定期的にGLを扱っていこうかなと考えている。二次創作ではBLを書きまくっていた私だが、GLに対する意識はそれとは異なっている。前述した通り、私は女性同士の恋愛に特別関心があるわけではない。実際にGLの小説を書いてみて、それなりのものが書けたという満足感はあっても、高揚感というか、BLのような「萌え」を感じることはなかった。
さほど興味のないジャンルに手を出す必要はないと思う方もおられるだろうが、もっと身も蓋もない言い方をすると、要するに男女の恋愛に飽きたのだ。私が恋愛系のドラマを全く見なくなったのもおそらくこれが理由だと思う。きゅんとするような可愛らしい系から不倫などをテーマにしたドロドロ系まで、もうお腹いっぱいなのである。
誰かを好きになる気持ちは、組み合わせが男女だろうと男性同士だろうと女性同士だろうと、根本的には同じであると思う。しかしヘテロである私にとって、同性同士の恋愛というものはどこかミステリアスであり、繊細で想像を掻き立てられるものなのだ。LGBTQの方達にとって特別視されることは本意ではないかもしれないが、私が触れられない領域にあるものをどうにかして描いてみたいのである。
ちょっと、どうまとめていいのかわからなくなってしまったので……もう一つ、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの『リリィ』という曲をおすすめしておこう。この曲の「雨ならシャボンにくるまれたいねリリィ」という歌詞がめちゃくちゃ好きだ。チバユウスケのワードセンスは崎山君と同じくらい最高です。
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