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GOOD BYE ver. black

  • 執筆者の写真: 雨
  • 2020年7月19日
  • 読了時間: 3分

更新日:2020年10月18日



立つ鳥跡を濁さず。二次創作から撤退する際、私が一番気をつけていたことはそれだった。実際、とある方から「潔い去り方」と言われたので、表向きにはきちんと実行できていたのだと思う。しかし、私の心の内にあったのは前回の「GOOD BYE ver. white」で書いたような綺麗な感情ばかりではなかった。今回は「ver. black」として薄暗い話を書いていこうと思う。


最後の小説を投稿した後、たくさんの方からメッセージをいただいた。普段から小説にコメントをしてくれていた方、最後だからと初めてコメントをくれた方、メッセージを送ってくれたこと自体は普通に嬉しかったのだが、少々複雑な気持ちではあった。何と言うか、転校する前の日に色んな人から告白された生徒のような気分だった。


転校する生徒(私)と告白してきた生徒(読者)を例にして説明すると、告白してきた側は「ずっと好きでした」という気持ちを伝えてすっきりしたかもしれないが、された側としては「今更そんなこと言われても……」と微妙な感じになってしまう。もう自分がここからいなくなることは決まっているわけで、それならもっと早い段階で気持ちを伝えて欲しかった、そうすればまた別の展開があったかもしれないのにと思ってしまったのだ。


告白してきた子の前では「好きになってくれてありがとう」とスマートに微笑みながら、「もう二度と会うことはないだろうけど」とどこか冷めていた。転校の例から現実の二次創作に話を戻すと「今まで感想を送らなかったことを後悔しています」というメッセージを見て、特にそう思った。


私が二次創作を止めた理由は、小説を書きたいという気持ちがなくなったからで、決して彼女達のせいではない。小説の感想がもらえなくてやる気が失せたということもない(寧ろジャンル内ではコメントがもらえていた方だったと思う)。仮に自分がそのジャンルでどれだけもてはやされた存在だったとしても、私は止めたくなったら今と同じように二次創作を止めていただろう。


ジャンルを去る時、今まで何の反応もなかった読者から急にメッセージをもらうというのはよく聞く話だ。それを不愉快に感じる人もいれば、素直にありがたいと思える人もいる。私にはその両方の感情があって、どちらかと言えばポジティブに捉えていたが、複雑な気持ちになったことは確かだった。実際にこういうケースを経験し、今までネットで目にしてきた書き手の心情がよく理解できた。


読者の反応については過去のブログ記事「無反応という罪」でも書いたのでこれ以上言及はしない。因みにブログのアクセス解析をチェックしたところ、それがブログ内で2番目に多く閲覧されている記事だった。どういう方達が閲覧しているのか定かではないが、書き手の立場からするとやはり気になる内容らしい。


少々長くなってしまったので、その他のブラックな感情についてはまた別の記事で書こうと思う。基本的に二次創作での活動は楽しいものだったが、うんざりしたこともそれなりにあった。あまりネガティブなことは書きたくないんですけどね……私の心の狭さが露呈されても笑って許していただきたいものです。

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