創作意欲と快楽物質
- 雨
- 2021年5月3日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年5月5日

あっという間にゴールデンウィークがやって来た。年が明けてから体感で一ヶ月ぐらいしか経っていないのに……時間の経過とは恐ろしいものである。ブログに書くのをすっかり忘れていたのだが、先月、久しぶりに二次創作の小説を書いて(pixiv的な)サイトに投稿した。ある一件からRPSを書く気がすっかり失せていたのだけれど、突然、無性に推しCPの小説が書きたいという衝動に駆られてしまったのである。
自分で言うのもおこがましいが、結果として、とんでもない名作が誕生してしまった。今回は趣向を変えて「BL的特殊嗜好」な設定の話で、私にとって初めての挑戦だった。特殊嗜好でもリアルから乖離し過ぎず、なかなか上手くバランスの取れたストーリーになったと思う。こうして文字にしてみると、とんでもない自惚れで自分でも呆れる。しかし事実として、その小説には通常の約二倍の評価がついたのだ。
おそらく以前よりジャンルの人口が増え、そこに今回扱った特殊嗜好が好きというジャンル外の読み手が加わったことが、評価が高くなった理由の一つであると思う(いちいち評価してくれた人のプロフィールを確認したりはしないので、あくまで予想です)。久しぶりの投稿で昔からの私の読者が喜んでくれたということもあるだろう(実際、そういうコメントをいただいた)。まぁ、それはそれとして、久しぶりに自分でも「これは良い!」と思う小説が書けて満足している。
一度はきっぱりと二次創作から足を洗ったつもりでいたが、こうしてまた出戻ってしまうのは、ほとんどドラッグと同じだと思う。この表現はブログ記事で何度も使っていて、改めて二次創作は依存症みたいなものだよなぁと思う。一度スイッチが入ってしまったらどうしても書きたくなって、それに対して反応があると、アドレナリンだかドーパミンだか、何らかの快楽物質が分泌される。
一次創作でも、反応があるともちろん嬉しい。しかし、一次創作は所謂「ウケ」を狙って書いているわけではないので、二次創作の反応とは少し種類が違う。何と言うか、物語を通した自分自身に共感してもらえたというような感覚があって、静かにじわりと広がっていく喜びなのだ。一方で二次創作は「萌えの共有」なので、もっとライトでエンターテイメント的な部分があり、シンプルにテンションが上がる。
特にどこにも出かける予定がないゴールデンウィークは、映画やゲームを楽しみつつ、頭の片隅で小説の内容を考えながら過ごそうと思う。鉄は熱いうちに打て。せっかく二次創作への意欲が戻ってきているのだから、思う存分楽しんでやろう。
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