犯罪者になりかねない
- 雨
- 2021年1月28日
- 読了時間: 3分

本題に入る前に近況を少しだけ。数日前、書くと決めていた一次創作の小説を書き終えた。今まで本格的には扱ったことがなかったテーマの小説だったが、案外スラスラと書き進めることができ、評価もそこそこなものになった。今月初めの記事でも書いたように、インプットのために(またはただ楽しむために)集中的に本を読み、映画を見ていたらブログのことをすっかり忘れてしまっていた。そうこうしているうちに一月も終わりに近づき、書き留めておきたいことができたので、今、こうして記事を書いている。
それではさっそく本題へ。私が過去に扱っていた、そしてこれからも扱う可能性がある「RPS」についてである。例によってpixivに投稿された「お知らせ」を検索して知ったのだが、韓国で芸能人やアイドルを対象とした小説や漫画、RPS(韓国語では「アルペス」)の廃止と処罰を求める請願が大きな注目を集めているらしい。どうやら某ラッパーが自分のSNSでその旨を投稿したことが始まりのようで、彼自身もアルペスで嫌な思いをした芸能人の一人であるようだ。
韓国では女性アイドルのディープフェイク(いかがわしい動画や画像にアイドルの顔を挿げ替えたもの)もこのアルペスに含まれていて、個人的に、本人と見間違うようなリアルな映像と明らかに創作物だとわかる小説やイラストはニュアンスが違うという意味で「それはまた別の問題では?」という気がしないでもないが、どちらも同じようにセクハラ、名誉棄損だと言われればその通りだと思う。いずれにせよ、RPSの対象となった人物を傷つける行為であることに変わりはない。
未成年のアイドルを対象にしたRPSが「児童ポルノ」だと言われても仕方ないし、実在する人物のセクシャリティを捏造し、過激な性描写、性的暴行を書く(描く)というのは、個人的な創作であってもヤバい行為である。こうして改めて文字にしてみると犯罪感がすごい。自ジャンルに未成年はいないし、私個人は過激な性描写なども書かなかったが、BL小説という時点で一発アウトである。まだRPSの正式な取り締まりは始まっていないとはいえ「国が違っていたら私も前科一犯か……」と遠い目になり、罪悪感に打ちのめされてしまった次第である。
現在、再び二次創作から離れている身ではあるが、この「RPS問題」を知って二次創作への意欲がさらに遠のいてしまった。限りなくブラックに近いグレーだと思っていたものがはっきりと「犯罪」という言葉で塗り潰され、私が考えている以上に、二次創作(RPS)を書く自分は異端で異常な存在なのだと思い知った。去年、期間限定で二次創作に復帰した時、pixivでいうマイピクが100人ほど増えて、漠然とまた新作を書いて読んでもらえればいいなと思っていた。けれど、そんな未来は泡となって消えてしまうのかもしれない。
今まで、他人の創作活動のスタイルには「我関せず」というスタンスだったが、小説や漫画、イラストだけでなく、CP妄想や夢妄想も含め「有りもしない何か」を発言する時は徹底的に隠れて欲しい。Twitterの鍵パカとかはあり得ないし、同じ趣味を持つ人以外が簡単に閲覧できるような場所は避けるべきだ。……今さら物凄く当たり前のことを言ってしまった。たぶん、この言葉は誰にも届かないのだろう。私はRPSの第一人者ではないし、他人に影響を与えられるような人間でもない。それを踏まえずとも、もしこれが誰かに届く言葉だったのなら、そもそも「RPS問題」は発生しない。
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