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萌えこそ全て

  • 執筆者の写真: 雨
  • 2019年2月2日
  • 読了時間: 3分

更新日:2020年10月18日



現在、一次創作と二次創作の活動状況は「1:3」ぐらいの比率である。サイトに投稿するのは二次創作のBL小説がメインで、別アカウントの一次創作はその合間に投稿している感じだ。今日は活動のメインとなっている二次創作で「作品に求められるもの」は何なのかということについて書いていこうと思う。


私の(二次創作における)処女作は、一次創作とそれほど趣が異なるものではなかった。すでに他人が作り上げた世界を舞台にしているという点では一次創作とかけ離れているが、文体や物語の雰囲気、描写の仕方などはほとんど変わらないと思う。そして、どちらかと言うと「空いた時間にさっと読む」という感じの小説ではなかった。


BLの二次創作限定で言うと、読者が求めているものは小説の完成度ではなく、あくまで「キャラクター」や「CPの関係性」もしくは「性描写」だと思っている。もちろん文章は上手い方が読みやすいし、深みのあるストーリーは読み応えがある。私はpixivでずっとROM専だったので、ここからはpixivの傾向をベースに話を進めていく。


ご存知の方もいると思うが、pixivにおける作品の評価基準は「ブックマーク(以下ブクマ)」である。読者が気にいった作品をブクマし、その数が人気の指標となっている。ランキングの上位にくるものは規模が大きい人気ジャンルの「R-18」作品が多い。その結果から、まず単純にエロが求められていることがわかる。


「推しCPがイチャイチャしているところを見たい」というのは大多数の腐女子に共通する感情だろう。二次創作にはいくつかのテンプレが存在し(白い部屋に閉じ込められてセッ〇スしない出られないとか)同じシチュエーションを何度も見たいという人もいる。終始、ただただ性描写が続いているような作品でもブクマは多い。仮にブクマが少なくてもR-18作品だと閲覧だけはよく回っている。


もちろん、俗に言う「イチャラブ甘エロ」だけを全ての読者が求めているというわけではない。しかし、シリアスで凝ったストーリーを固い文体で書いたものより、甘めのテンプレ展開をシンプルな文体で書いたものの方が読まれやすいというのもまた事実である。


その作品が小説として優れているかどうかではなく、いかに「萌え」が詰め込まれているか。その萌えが読者にとって共感できるようなものであるか。そういうものが、二次創作で人気作家になれるかどうかのポイントなのではないだろうかと考えている。


だったら、私自身がそのポイントを押さえているのかといえば、そうでもない。初めから終わりまでエロのみの小説なんて私が書いても面白くないだろうし、いかにもBL的な話を書くのも何だか恥ずかしい。そもそも、私は性描写が苦手なのだ。二次創作を始めるまで性描写を書いたことは一度もなかった。それについてはまた別の記事で書こう。


BL(またはGL、NL)で二次創作をしている人なら誰でも知っているようなことを長々と書いてしまったが、小説を書く原動力や作品の軸となるものが「萌え」であるという点が、一次創作との大きな違いではないかと私は思う。普通っぽいストーリー、例えば日常を切り取るような話の中にいかに萌えを組み込むか。日々そんなことを考えながら、私は二次小説を書いている。

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