青い鳥の話
- 雨
- 2022年2月7日
- 読了時間: 4分
更新日:2022年2月8日

実は結構前の話になるのだけれど、とうとうTwitterのアカウントを作ってしまった。過去の記事で「呟きたいことがマジで一つもない」などと書いていたにも関わらずこの体たらくである。言い訳をさせてもらうとすれば、創作系のアカウントではなく、読書アカウントとして開設したものなので、書くことについては一切触れていない。たまに日常的なことも呟きつつ「140字の読書感想文」として読了ツイートを流している。
私は読んだ本・読みたい本をブクログを使って管理しているのだが、本棚に書籍を登録するだけで、感想や評価の機能は全く使っていない。感想はともかく、★をつけて評価するというのはあまり気乗りしないからだ。主な使い方としては、図書館や書店に行った際、読みたかった本をさっと思い出すためのメモ代わりだったり、年間にどれくらい本を読んだか確認するために使っている。
ならばどうして読書アカウントなど作ったかと言うと、単純に何か新しいことを始めたかったのと、創作活動を休止している間の穴埋め的なものが欲しかったという二点がある。本当は写真を撮りに出かけたいのだけど、感染拡大の状況を鑑みると二の足を踏んでしまう(そしてまだまだ寒いので単純に外出するのが億劫)。そこで趣味の読書にプラスアルファをしてみようと考えた次第だ。
感想を書く場所としてブクログではなくTwitterを選んだ理由は、140字という制限があれば無理なく続けられると思ったからである。あと、前々から推しの公式アカウントをチェックするのに自分をアカウントを持っていた方が便利だなとも考えていた。なので今は同じアカウントで非公開リストを作り、公式アカウントをリスインしている。表は読書アカウント、裏では推し活アカウントとしてひっそりと活動中だ。
他のSNSと同様、Twitterでも安定の壁打ち状態なのだが、今は10人くらいのフォロワーがいて、たまに通りすがりの人からもいいねやRTをしてもらうことがある。Twitterは「バズるのが正義」みたいな感覚なのかもしれないけれど、私は今のまったりした雰囲気が気に入っている。人の目を少しだけ意識しながら、個人的な日記を書いているような感覚。誰もフォローしていないので、自分から検索しない限り余計な情報が入ってくることもない。
何より驚いたことがあって、こんな弱小アカウント(フォロワー数というTwitterの価値基準)でも作家や翻訳家の方から読了ツイートに反応をもらうことがある。初め、ある女性作家の短編集を翻訳した方からいいねをもらった時はリアルに二度見するくらい驚いた。彼女がTwitterをやっていたことも意外だったし(翻訳家の方には何故かクールで硬派なイメージがある)、深い考察などではなく「感情を持ってかれた」ぐらいの感想しか書いていないのに、いいねをつけてもらえるなんて思ってもみなかった。
作家や翻訳家もエゴサとかするんだなぁと思いつつ、自分が思っているより(有名人から反応を貰って喜ぶという意味で)俗物な人間であることを感じて苦笑する出来事だった。よくよく考えてみれば、本作りを仕事にしている人にとっては読者の反応が自分の収入に関わるわけで、エゴサーチでそれを確認するのは普通のことなのかもしれない。
基本的に自分が面白い、興味深いと思った本のことしか呟かないので、好意的なツイートが作り手に届いたのなら本当に良かったと思う。そういった人達からの反応は片手に収まるくらいだが、中にはリプをしてくれた方もいて、恐縮しながらも気軽に感想を呟けることに楽しみを感じている。ついつい「ご本人から反応を貰った!」などと脊髄反射で呟きそうになったりすることもあるが、そういうのは下品な気がするので、Twitterとは全く関係のないこの辺境の地(ブログ)で書かせていただいた。
そういった感じで、今は読書と読了ツイートをしながらのんびりと趣味の時間を楽しんでいる。こうして振り返ってみると思っていたより長い文章になってしまった。壁打ちアカウントを名乗っておきながら、心のどこかで誰かに話したいという願望があったのかもしれない。やっぱり私は俗物である。
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